「最近シミが増えてきた気がする」
「コンシーラーでも隠れなくなってきた」
「シミ取りレーザーを考えているけれど、どれが自分に合うかわからない」
このようなお悩みをお持ちの方は非常に多く、皮膚科外来でもシミのご相談は年々増えています。
シミは年齢とともに増えやすく、顔の印象を大きく左右するため、見た目年齢に直結する皮膚トラブルのひとつです。
しかし一口に「シミ」といっても、実際には複数の種類があり、
種類を間違えると治療で悪化してしまうこともあります。
シミとは?なぜできるのか
シミとは、皮膚にメラニン色素が過剰に蓄積することで生じる色素沈着のことを指します。
メラニンは本来、紫外線などの刺激から皮膚を守るために作られる防御物質です。
しかし、
- 長年の紫外線曝露
- 加齢
- 摩擦や炎症
- ホルモンバランスの変化
などが重なることで、メラニンが過剰に作られ、排出されずに残ってしまうとシミになります。
シミの色の違いは「メラニンの深さ」で決まる
シミにはさまざまな色があります。
- 茶色
- 黒色
- グレー
- 青色
この色の違いは、メラニンが皮膚のどの層に存在しているかによって決まります。
- 表皮(皮膚の浅い層)にある → 茶色く見える
- 真皮(皮膚の深い層)にある → 青色・グレーに見える
そのため、見た目が似ていても、実際には全く異なるシミであることが多く、正確な診断が治療の成否を左右します。
シミの主な種類
皮膚科でよく診断されるシミには、以下の種類があります。
- 日光黒子(老人性色素斑)
- そばかす(雀卵斑:じゃくらんはん)
- 肝斑(かんぱん)
- 後天性真皮メラノサイトーシス(ADM: acquired dermal melanocytosis)
- 炎症後色素沈着(PIH: postinflammatory hyperpigmentation)
ここからは、それぞれの特徴と治療法を詳しく解説します。
日光黒子(老人性色素斑)|最も一般的なシミ

日光黒子(老人性色素斑)は、一般的に「シミ」と呼ばれることが多いタイプで、境界がくっきりした茶色のシミが特徴です。
特徴
- 日光(紫外線)の影響で生じる
- 顔・手の甲・腕・背中など日焼け部位に多い
- 40代以降で増えやすい
- 大きさは1cm前後が多い
- 加齢とともに盛り上がり、イボ状になることがある
盛り上がった場合は脂漏性角化症と呼ばれ、局所麻酔後にサージトロンによる除去が必要になります。
他のシミとの違い
- 肝斑:ぼんやり広がる
- ADM:グレー〜青色で左右対称、大きさがそろった色素斑が並ぶ
治療
フォトシルクプラス LUXEA(ルクセア)
- 顔全体のシミ・くすみを改善
- 肌質改善(もち肌効果)も期待
- UPL技術により、従来の光治療よりシミに反応しやすい
Qスイッチルビーレーザー
- ピンポイントでシミを除去
- ピコレーザーを含む他のレーザーより除去力が高い
- 再発を繰り返したシミにも有効なケースあり
治療後は10~14日でかさぶたが取れ、2週間後に経過診察を行います。
費用は5mmのシミに対し、5,500円(税込)となります。
治療例1
5mmの日光黒子(老人性色素斑)に対してQスイッチルビーレーザーを行いました。1ヶ月できれいにシミがとれています。
| 費用 | 5,500円(税込) |
|---|---|
| 副作用・リスク | 赤み・色素沈着など |
治療例2
2cmの日光黒子(老人性色素斑)に対してQスイッチルビーレーザーを行いました。1ヶ月できれいにシミがとれています。
| 費用 | 22,000円(税込) |
|---|---|
| 副作用・リスク | 赤み・色素沈着など |
治療例3
1cmの日光黒子(老人性色素斑)に対してQスイッチルビーレーザーを行いました。
1ヶ月できれいにシミがとれています。
| 費用 | 11,000円(税込) |
|---|---|
| 副作用・リスク | 赤み・色素沈着など |
そばかす(雀卵斑)|体質による細かいシミ

そばかすは、目の下・頬・鼻を中心にみられる細かい茶色の斑点です。特に鼻の根元(鼻根部)にみられることが特徴です。
特徴
- 幼少期から存在することが多い
- 遺伝的要因が強い(家族でも同じ症状をお持ちの方も多い)
- 紫外線で濃くなりやすい
- 年齢とともに日光黒子が混ざることがある
治療
- 光治療(IPL、フォトシルクLUXEA)を数回行うと大きく改善
- Qスイッチルビーレーザー1回で目立たなくなる
肝斑(かんぱん)|治療に最も注意が必要なシミ

肝斑は、頬から目の周囲にかけて左右対称に広がる薄茶色のシミです。
特徴
- 20代後半以降に出現
- 妊娠・出産・ピルなど女性ホルモンの影響
- 摩擦・紫外線で悪化
- 強いレーザーで悪化することがある
肝斑治療の注意点
肝斑は「できもの」ではなく、メラニンを作りやすい肌質が原因です。 そのため、日光黒子と同じ感覚でレーザーを当てると、逆に濃くなってしまいます。
レーザートーニングやピコトーニングでも悪化例があり、慎重な診断・治療が必須です。
治療法
外用薬
- ハイドロキノン
- トレチノイン
- トラネキサム酸
内服薬
- トラネキサム酸
- ビタミンC
3ヶ月以上の継続で効果を実感しやすくなります。
当院では、刺激を抑えたナノトレチノイン・ナノハイドロキノンを採用し、赤み・かさつきを軽減しています。
美容施術
肝斑については肝斑のページでも解説しています。
症例 【40歳代女性】両頬の肝斑、老人性色素斑
両頬のシミがお悩みで当院を受診された患者さんです。肝斑と老人性色素斑があり、まずは肝斑からハイドロキノン・トレチノインの塗り薬を始めました。3ヶ月で肌のキメがよくなるのと同時に両頬の肝斑がかなり薄くなっています。
| 費用 | ナノトレチノイン 15g 14,300円(税込) ナノハイドロキノン15g 5,280円(税込) 本症例では、総額19,580円(税込) |
|---|---|
| 副作用・リスク | 赤み・かさつき・かぶれなど |
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)

ADMは、頬の高い位置に左右対称に現れるグレー〜青色の点状シミです。
特徴
- 10代後半から目立ち始める
- 小鼻にも同様の色素沈着が見られることがある
- 真皮にメラニンが存在するため青く見える
治療法
- Qスイッチルビーレーザー(保険適用)
- 3割負担で1回約1万円
- 3~6ヶ月間隔で3~5回前後の治療が必要
ADMについてはADMのページでも解説しています。
症例 【30歳代女性】両頬のADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
両頬のシミに悩まれ当院受診されました。ADMと診断し、Qスイッチルビーレーザーを3ヶ月ごと2回照射しました。2回照射後の4ヶ月後の経過の写真です。ADMが薄くなり目立たなくなっています。
| 費用 | Qスイッチルビーレーザーによる両頬のADM治療 約7,000円(保険適用3割負担) 本症例では、総額約14,000円(税込) |
|---|---|
| 副作用・リスク | 痛み・赤み・水疱形成など |
炎症後色素沈着(PIH)

ニキビ・湿疹・外傷・やけどなどの後に生じるシミです。
特徴
- 一時的なメラニン増加
- 3~6ヶ月で自然に薄くなることが多い
- 刺激で悪化しやすい
治療法
- 原因となる炎症の改善
- 紫外線対策
- ハイドロキノン・トレチノイン
- トラネキサム酸・ビタミンC内服
当院でのしみ治療の流れ
しみレーザー治療は時間予約あり・なしいずれでも当日施術可能です。
診察
シミの種類を診断し、説明致します。 レーザーや光治療(フォトシルク、ルクセア)、ぬり薬、飲み薬をうまく使って患者様のご希望に沿うようにご説明致します。
シミや肝斑の治療はUVを使った皮膚診断装置も当院では使用しています。
肉眼では判断できにくいシミもこの装置を使うと診断しやすくなります。
レーザー治療
Qスイッチルビーレーザーは狭い範囲であれば、保冷剤によるアイシングで施術が可能です。
広範囲では表面麻酔を行ったほうが、患者様のご負担が減りますのでご提案致します。
洗顔または化粧落としで化粧や日焼け止めは落としてからの施術になります。
事前に化粧や日焼け止めを落としての受診が可能な際はご協力よろしくお願いします。
レーザー照射時間は治療面積によりますが、5分前後です。
レーザー治療後
レーザー治療後は皮膚が弱い状態になりますので、テープでの保護をおすすめしています。
シミは10~14日ほどでかさぶたとともに取れます。
かさぶたが取れた後が、ピンクの肌でしたらシミが取れている可能性が高くなりますのでご安心してください。
レーザー治療後2週間に治療部位の診察に来ていただくことをおすすめしています。
光治療(次世代フォトシルク LUXEA)
テープが貼れない方やダウンタイムを気にされる方は、光治療をおすすめします。
もち肌など肌質改善効果も高く人気の施術となります。
肝斑や炎症後色素沈着は光治療で悪くなってしまうことがあります。
お肌に合っているか診察で判断しますのでご安心ください。
洗顔・お化粧・運動・入浴・シャワーは当日から可能です。
また黒浮きといって、シミ・ソバカスなどは治療直後~数日の間で茶褐色のかさぶたの様に浮き上がってくることがあります。
1週間程度で自然になくなりますのでご安心ください。
まとめ|シミ治療は「診断」が最重要
シミは見た目が似ていても、原因・深さ・治療法がまったく異なります。
誤った治療は、
- シミの再発
- 色素沈着の悪化
- 治療が長期化
につながることもあります。
当院では、皮膚科専門医・レーザー医学会専門医が、 一人ひとりのシミの種類を正確に診断し、最適な治療をご提案しています。
シミ治療に不安がある方、
他院治療で満足できなかった方も、
どうぞお気軽にご相談ください。
参考文献
- Kim JC, Park TJ, Kang HY. Skin-Aging Pigmentation: Who Is the Real Enemy? Cells. 2022 Aug 16;11(16):2541. PMID: 36010618.
- 美容医療診療指針※PDFが開きます



