赤ら顔(酒さ)

2022.11.24 赤ら顔(酒さ)

赤ら顔の原因が気になる!|主な原因と治療法を解説

赤ら顔は、なんらかの原因により顔が赤くなっている状態のことです。

皮膚が薄い場合や色白の方は肌の赤みが目立ちやすいといわれています。

今回は、赤ら顔の原因や当院の治療法をご説明します。

 

赤ら顔とは?どんな症状?

赤ら顔とは、顔が赤くなっている状態のことです。

生理的現象としてお酒を飲んだときや、身体が温まってほてったときに赤みは出ますが、それ以外のさまざまな原因によって顔の赤みがみられることを指します。

 

赤ら顔の原因

赤ら顔は、主に以下のような原因が同時に発生することにより引き起こされると考えられています。

 

肌の乾燥、ニキビなどによる炎症

ニキビや肌の乾燥による肌トラブルによって、赤ら顔になることがあります。

 

脂漏性皮膚炎

頭皮や顔など、皮脂分泌が多いところにできる皮膚炎です。

皮膚の赤みや鱗屑がみられ、マラセチアという皮膚の常在菌が発症に関係しているといわれています。

ホルモンバランスの乱れやストレスなどによって皮脂が過剰に分泌され、マラセチア菌が増えることにより発症するとされています。

 

毛細血管拡張症

毛細血管拡張症は、毛細血管が拡張し、血管が肌表面から見えている症状のことです。

生まれつきの場合もあり、皮膚が薄い方や色白の方などに症状があらわれやすいと考えられます。

 

酒さ

血管が拡張した状態が長期間にわたり続き、肌に赤みがみられる症状のことです。

原因不明で慢性的に炎症が起こります。

酒さは中高年によくみられ、肌のほてりやかゆみを伴うこともあり、飲酒やストレス、日光やホルモンバランスの乱れなどが悪化の原因とされています。

 

酒さ様皮膚炎

酒さと同様に血管が拡張し、肌に赤みがみられますが、長期にわたって顔にステロイド薬を使用することにより発症するとされています。

 

洗顔やクレンジングによる刺激

顔の表皮は非常に薄いため、刺激を受けやすく、洗顔やクレンジングの際に強くこすりすぎると肌にダメージを与える可能性があります。

 

赤ら顔の予防方法

赤ら顔の予防方法として、主に以下のようなことが考えられます。

 

丁寧なスキンケア

洗顔は朝・夜の2回を基本とし、優しく丁寧に洗いましょう。

洗いすぎると肌に必要な皮脂も落としてしまい、赤ら顔が悪化することがあります。

化粧水や乳液をつける際も、肌をこすらずに優しく肌に浸透させることが大切です。

 

規則正しい生活習慣

睡眠不足は、肌のターンオーバーの悪化を招きます。

十分な睡眠時間を確保し、肌を休めるようにしましょう。

過度な飲酒や喫煙も、毛細血管拡張症や肌の乾燥につながることがあるため、適量のアルコールの摂取や、可能であれば禁煙することが望ましいです。

 

栄養バランスのよい食事

特にビタミンB2やビタミンCが有効とされています。

香辛料などの刺激物や脂質、糖質は皮脂が過剰に分泌されるため、できるだけ控え、タンパク質や食物繊維、ビタミンなど栄養バランスのよい食事を心がけましょう。

 

メイクによるカバー

肌の赤みが強い場合はグリーン系、肌の青みが強い場合や顔全体が赤くなっている場合はイエロー系などのファンデーションでカバーできることがあります。

 

赤ら顔の治療法

赤ら顔の治療としては、赤みの原因となっている毛細血管を破壊する方法と、血管が増えるはたらきを抑える方法があります。

毛細血管を破壊する方法としては、Vビームと光治療があります。

Vビームは、血管の中を流れる赤血球を利用し血管を破壊します。

光治療は赤み改善効果がマイルドである一方、シミなど赤み以外のお悩みにもアプローチできます。

 

ポテンツァは、針先から高周波エネルギーを皮膚の浅い部分から深い部分まで与え、血管が新しく作られる働きを抑える効果が期待できます。

当院では毛細血管を破壊する方法として、VビームとフォトシルクプラスLUXEA、血管が増える働きを抑える治療として、ポテンツァをご提供しています。

 

また外用薬や内服薬の治療も行うこともあります。

適切な診断の上で、当院ではそれぞれの治療を使いわけています。

 

Vビーム

レーザー治療はメラニンやヘモグロビンなどを選択的に吸収し、まわりの組織へのダメージを少なくしながら治療できます。

Vビームは、血管の中を流れる赤血球を利用し血管を破壊するヘモグロビンに反応するレーザーです。

赤ら顔や血管腫、毛細血管拡張症などに効果が期待できます。

 

また、線維芽細胞と呼ばれる肌のハリやツヤに関係する細胞のはたらきを活性化させ、コラーゲンなどの生成を促進します。

Vビームの照射時には肌を保護する冷却ガスを同時に噴射するため、肌へのダメージが少なくなると考えられています。

個人差はありますが、施術中の痛みはほとんどありません。

 

フォトシルクプラスLUXEA

当院で使用しているフォトシルクプラスLUXEAは、フォトシルクプラスが進化した新しい美容医療機器です。

従来のフォトフェイシャルではIPL(Intense Pulsed Light)という特殊な光を利用し、シミやそばかす、赤ら顔、しわなどの肌トラブルに対応していました。

 

フォトシルクプラスでは、UPL(U-Shape Pulse Light)という特殊な光を利用することにより、従来のIPLでは治療が難しかった薄いシミにも効果的とされています。

またレーザー治療のような単一の波長ではなく、複数の波長帯のため、さまざまな肌トラブルに対応できます。

 

特にUPLは500~950nmの波長帯でIPLよりも短く、よりメラニン分解作用に優れているといわれています。

さらに水分を吸収する950nm以上の波長をカットし、熱傷のリスクが低くなっていることが特徴です。

 

ポテンツァ

ポテンツァは極細の針の先端から高周波を照射し、目的に応じたチップを使いわけることで、ニキビ、ニキビ跡、赤ら顔、肝斑、小じわ改善など幅広い悩みを改善する医療機器です。

ダーマペンの進化版ともいわれ、針の先端から高周波を照射することで、表皮を傷つけることなく真皮層に直接作用します。

 

また、高周波には出血を抑えるはたらきがあり、ダウンタイムが短いことも特徴です。

極細の針によってできた傷が自然治癒力で回復する過程で、コラーゲンなどが生成され肌トラブルを改善します。

 

さらにドラッグデリバリーというチップはダーマペンと同様に薬剤を使用し、真皮層に無駄なく均一に導入することが可能と考えられます。

 

赤ら顔の治療経過とリスク

赤ら顔の治療における経過やリスクには、主に以下のようなことが考えられます。

治療の経過やリスクには個人差があります。気になる症状がみられた場合には、医師へご相談ください。

 

Vビーム

  • 施術後、肌の赤みや痛み、腫れ、炎症後色素沈着などを生じることがあります。
  • 内出血は、通常1~2週間程度で軽快します。
  • 当日の洗顔やメイク、入浴はお控えください。
  • 施術後は日焼け止めを塗る、帽子や日傘を活用するなど、紫外線対策を十分に行ってください。

 

フォトシルクプラスLUXEA

  • 施術中は、輪ゴムで弾かれたような痛みを感じる場合があります。
  • 一時的に肌の赤みやかゆみが生じることがあります。
  • 洗顔やメイクは当日から可能です。
  • 施術後3日程度は入浴、サウナ等はお控えください。
  • 治療から2~3日後に、マイクロトラストといわれるシミが濃くなる黒浮きと呼ばれる現象が起きる場合があります。
  • マイクロトラストは通常1週間程度で剥がれ落ちるため、無理に剥がさないでください。無理に剥がした場合、色素沈着になる場合があります。
  • フォトフェイシャルよりも肝斑が悪化する危険性は低いとされますが、UPLによって肝斑が濃くなる可能性があります。
  • 施術後は日焼け止めを塗る、帽子や日傘を活用するなど、紫外線対策を十分に行ってください。

 

ポテンツァ

  • 極細の針を刺したときにチクチクとした痛みが生じることがあります。
  • 施術後に肌の赤みや腫れ、熱感、かさぶたなどが生じることがあります。
  • まれに炎症後色素沈着を生じることがあります。
  • 肌の赤みは通常1~2日程度、ヒリヒリしたような熱感や痛みは1週間程度で落ち着きます。
  • 施術から数日後に、針穴にかさぶたが生じますが、約1週間で自然に剥がれ落ちます。無理に剥がさないでください。
  • 施術後は日焼け止めを塗る、帽子や日傘を活用するなど、紫外線対策を十分に行ってください。
  • 洗顔やシャワーは当日から、メイクは翌日から可能です。

 

以下に該当する方は、Vビーム、フォトシルクプラスLUXEA、ポテンツァの施術を受けられない可能性があります。

事前に必ず医師へご相談ください。

  • 妊娠中、または授乳中の方
  • 極端に日焼けをしている方
  • 糖尿病の方
  • 金属アレルギーがある方
  • ペースメーカーを使用している方
  • 金の糸を挿入している方
  • ケロイド体質、光アレルギーがある方
  • 皮膚に炎症、疾患がある部位

 

※フォトシルクプラスLUXEA、ポテンツァについて

  • 当院で使用しているフォトシルクプラスLUXEA、およびポテンツァは、国内では医薬品医療機器等法上、未承認医療機器です。
  • 当院では医師の判断の下、個人輸入正規ルートで購入しています。医学的知見のない個人輸入は推奨していません。
  • 国内の承認医薬品等の有無について、他に同程度の性能を有する国内承認医療機器はありません。
  • 個人輸入における厚生労働省からの案内は、以下のリンクからご覧ください。
    個人輸入において注意すべき医薬品等について

 

施術料金

当院における治療の料金は、以下の通りです。

 

Vビーム

保険診療 約6,500円〜32,000円(照射面積によって、費用は異なります)
自費診療(税込) 全顔 32,780円
両方頬 21,780円
10,780円

 

光診療(DEKA社の次世代フォトシルクプラスLUXEA)

全顔 1回 27,280円

 

ポテンツァ(マイクロニードル高周波治療)

赤ら顔・毛穴の開き治療 全顔 1回55,000円
両頬+鼻orこめかみ 1回44,000円

 

赤ら顔でお悩みの方はファラド皮膚科へ

赤ら顔は、毛細血管拡張症や酒さのほか、普段の洗顔やクレンジングの際の刺激などでも引き起こされることがあります。

まずは丁寧なスキンケアや規則正しい生活を心がけ、セルフケアに努めましょう。

 

また赤ら顔はクリニックの治療で改善できる可能性があります。

気になる症状がある方は、当院へお気軽にご相談ください。

 

この記事を書いた人

上條 広章

上野御徒町ファラド皮膚科 院長

上條 広章(かみじょう ひろあき)

  • 資格
    • 医学博士(東京大学大学院医学系研究科)
    • 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
    • 日本美容外科学会(JSAS)認定 美容外科専門医
    • 日本レーザー医学会専門医
  • 所属学会
    • 日本皮膚科学会
    • 日本美容外科学会(JSAS)
    • 日本美容皮膚科学会
    • 日本レーザー医学会
  • 受賞歴
    • 第7回日本皮膚悪性腫瘍学会賞(石原・池田賞)
    • 第20回マルホ研究賞
    • Poster Prize, 47th Annual Meeting of European Society for Dermatological Research

略歴

2012年 東京大学医学部医学科 卒業
2014年 藤枝市立総合病院 初期研修 修了
2014年 東京警察病院 皮膚科
2016年 東京大学医学部附属病院 皮膚科
2019年 東京大学医学部附属病院 皮膚科 助教
アトピー性皮膚炎専門外来、皮膚悪性腫瘍専門外来、レーザー専門外来担当
2021年 都内大手美容外科 入職
2022年 都内大手美容外科 本院 部長
美容皮膚科治療監修を担当
2022年 上野御徒町ファラド皮膚科 開院

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